続イギリスで始めたこと

2001年からイギリスに住んでいます。 人生何があるかわかりません。思いもしなかった異国暮らし。 日々の生活の中で思うこと、発見したこと、出来事などを書いています。

夫の七不思議

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愕然

昨日夫の処方箋の写しをさがしていた。
いつも保管している所になく
ここはと思われる所を探してた。
夫が私のジャケットのポケットに入っていないかと尋ねた。
無いと言ってもしつこく訊いていた。
あの深緑のフリースだよと言う。
私は深緑のフリースなど持っていない。
私は緑はあまり好きな色ではないので
緑色の服は無い。

私は夫の顔をまじまじと見て
ここ最近私が来ているジャケットの色は?と訊くと
深緑と言う夫。
私が来ているのはダークピンク。
去年の秋日本でユニクロのライトダウンジャケットを買ってきて
ずっと着ている。
3月に日本から戻ってきてからも毎日出かけるときは
ダークピンクのジャケット。
私はびっくりした。
夫は色盲ではない。
2階からジャケットを持ってきて何色と訊くと
ちゃんとダークピンクと答えられた。

以前夫の持っている服の話をしていた時に
その服の色が全然違っていたのでおかしいなと思っていたが
毎日見ている色を勝手に違う色に思い込んでいることに驚いた。

これからは事あるごとに私の着ている物の色を聞いていこうと思った。
まだまだ謎の深い男だ。

8ヶ月ぶりの釣り

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夫はずっと好きな釣りに行けずにいた。
私が日本から戻ってもなかなか天気が良くならず
私が休みに日に限って雨だったり。
ようやく天気が良くなった日と私の休みが重なり
昨日夫は約8ヶ月ぶりに釣りに行った。

釣堀のオーナーだったデイブは去年の11月に突然亡くなった。
夫がオフィスに入っていくと孫息子マイクがいた。
デイブが亡くなってマイクはそれまでの仕事を辞め
2月からデイブの跡を継いだそうだ。
デイブが元気だった頃からマイクは仕事の合間に
デイブの手伝いをしていて夫とも顔見知りだった。
夫はデイブが亡くなった後どうなっているのかと心配していたが
マイクが引き継いだことを喜んでいた。

昨日はとっても天気が良く、沢山釣れたそうだ。
迎えに行くと嬉しそうに言っていた夫の顔半分だけ日焼けしていた。
またかっこ悪い日焼けが始まった。
今年は去年より沢山行けるといいね。

椅子

2年位前から椅子を買い換えたいと夫と話していた。
主に夫の巨体に耐えていた椅子はクッションもペタンコになり
かなりくたびれていた。
椅子を見に行こうと話していてもなかなか実現せず
はや2年ほど経ってしまった。
金曜日に夫が行きたいお店があると言うので
それじゃ行く途中にチャリティーショップで 
中古の椅子を見に寄ってみないと夫を誘うとその気になった。
夫はもう一軒のチャリティーショップにも行こう、
あっちのほうが品数があると言った。

実は夫は買い物が嫌いで色々と見るのが嫌なのだ。
最初のお店に寄ってみるといい感じの革張り椅子があった。
最初乗り気でなかった夫はその椅子を見てからそこを動かない。
値段も50ポンドと安い。
どうするもう一軒行ってみる?と尋ねるともう夫の意志が
固まっているのがわかった。
私も今まで見た中で一番いいと思ったので買う?と訊くと
夫は大きくうなずいた。

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その椅子が今日届いた。
私はイギリスに来てからチャリティーショップを良く使う。
どんな掘り出し物に出会うかわからないが
何かを探しているといつも見つかることが多かった。
友達にKemmiが何かを探していると向うからやってきてくれると
言われたことがある。

革の手入れは夫の仕事になるようだ。

形見

1月4日父の通夜の日に日本に着いた。
友達が迎えに来てくれて実家へ直行。
従弟が待っていてくれて私の喪服や必要な物を持った。
従弟が父の棺に入れる物も持っていこうと言った。
父は腕時計をいつもしてた。
風呂に入るときしかはずさなかった。
腕時計は見つけられず父が好きだった帽子や
ネクタイ、手袋を持っていった。

葬儀も終わり数日経ってふと居間にあるダンボールの中を見た。
このダンボールは9月に父が老人健康施設から
病院に入院したとき施設を退所になり
父の衣類や身の回りの物を返されたものだった。
9月、10月は毎日忙しくダンボールの中は
さっと見て衣類ばかりだと思っていた。
今回見てみると中から小さなポーチが出てきた。
開けてみるとその中に数年前私が買ってあげた
父の腕時計が出てきた。
なんだこんな所にあったのかと思った。
棺に入れてやりたかったなと思いながら父の遺影に供えた。

夫から電話が来たのでその話をした。
すると夫が大好きだったおじいちゃんの形見も
2年前に亡くなったお母さんの形見も何一つない。
もし私が嫌でなければその腕時計を
僕にくれないかと言った。

夫の大好きなおじいちゃんは駅に勤めていた。
駅に戻ってきた列車を馬を使って方向転換する係りだった。
馬の手入れをしていて馬に着ける真鍮の飾りを
いつも家で磨きながら夫に俺が死んだらこれは全部お前の物だと言っていた。
8歳の時おじいちゃんが亡くなって夫がおばあちゃんを訪ねて
あの真鍮の飾り物をもらいにきたと言うと
お前にやるものは何もないと言って他の孫にやってしまったそうだ。
このおばあちゃんは後妻で夫と血のつながりはなかったので
自分の血縁の孫に全てをやってしまったそうだ。

2年前に亡くなったお母さんは高価なものではないが
指輪やネックレスなどを残していた。
これは一番下の弟が独り占めし、他の兄妹に分けることも無く
金目当てに売り払ってしまった。
夫は自分には何もなくてもせめて姉や妹には
指輪の一つずつでも形見に残せたらと思っていたので
この弟とはもう口をきいていない。

父は夫が大好きだったので夫に形見としてもらってもらえたら
こんなに嬉しい事は無い。
父の時計を自分にと言ってくれた夫の気持ちが嬉しくて
涙ぐみそうになった。

この話を従弟にするとそれはきっとそういう運命だったんだよ。
私の夫にもらって欲しくておじさんが隠していたんだよと言ってくれた。

何も持っていなかった父だったが
いつも肌身離さずつけていた腕時計を
夫がもらってくれたのは何よりの供養だと思う。

11パウンド3オンス

夫の友達の奥さんが二人目の赤ちゃんを産んだ。
フェイスブックに載せられた写真を見せてくれた。
8パウンドだからまあまあの大きさだなと夫が言った。
パウンドで言われるとわからないのでKgに換算してみた。
約3600グラムの赤ちゃん。
小さくはない。
そういえば夫が生まれたときは大きかったと言っていたので
訊いてみると11パウンド3オンスと言った。
これを換算してみてびっくり。
約5100グラムの巨大赤ちゃんだ。
私が2800グラムだったので私の倍近い。

亡くなったお母さんの話だと看護婦さんに文句を言われたそうだ。
普通の赤ちゃんのミルクは哺乳瓶1本なのに
夫は1本飲んでも泣き止まず2本飲ませると泣き止んだそうだ。

夫は今も大きいが生まれたときから大きかったようだ。

ダイエット丸5ヶ月

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夫がダイエットを始めてから丸5ヶ月が経った。
昨日は月一で栄養士さんに会いにいく日だった。
先月から更に4キロ痩せていた。
この5ヶ月で計25キロ減。
食べ物や料理法に制限はあるがひもじい思いをするダイエットではない。
甘いものや乳製品はだめだけど肉魚は大丈夫で
お腹いっぱい食べている。

25キロも痩せてその恩恵を感じているのは夫自身だ。
身体が軽くなり以前より動けるようになった。
靴を履くときにお腹のでっぱりが気にならない。

来年の3月に膝の専門医に会うまでにあと10キロは落としたいようだ。
何より本人が頑張っているのでもう少し付き合うか。

猫の鳴き声

今朝起きて一階に下りていくと先に起きていた夫が
変な目で私を見た。
大変だったんだからと一言。
ネコの鳴き声が聞こえてそれがどんどん大きくなって。
あ、携帯電話のアラームだ、と私。
そう、それと夫。

目覚ましに夫が昔使っていたシンプルな携帯を使っていたが
使っていないもう少し性能のいい携帯を使おうと色々といじっていた。
ネコの鳴き声も選べたのでそれにし使う予定だったが
やはり今のでいいと思いキャビネットの引き出しにしまった。
電源は落としていたと思っていた。

実は電源を落としていなかった。
7時半になるように設定したままだった。
先に起きていた夫は突然猫の鳴き声が聞こえ
それがどんどん大きくなる。
近所の猫かと思い玄関を開けてみるが猫は見えない。
猫の鳴き声は部屋の中から聞こえる。
夫は知らない間に猫が家に入り込んだのかと思ったそうだ。
キャビネットの近くから聞こえる。
キャビネットは壁際にあるから猫が隠れる場所は無い。
ようやく夫は私の引き出しを開けて猫の正体が携帯だとわかった。

そういえばまだ寝ていた私も2階から猫の鳴き声が聞こえた。
また近所の猫だなと思っていた。

私のかけた目覚ましで夫が家の中をウロウロしていたとは・・・

よくしゃべる男

月曜日から三連休だった。
日曜日の夕食時に大家のアンソニーから電話があって
月曜日から我が家の室内壁の塗り替えをするからいいかと。
ゆっくり休んで用事も足してと思ってたのに
この1週間は誰かが家にいなくてはならないし特に何もできない。
実はこの模様替えは私が里帰り中に済んでいるはずだったのだが
予定がずれ込んだようだ。

ペンキ屋のスティーブは良い人だ。
スティーブが来ると夫はまずは紅茶だと言ってやかんをかける。
この時から夫のおしゃべりが始まる。
夫に限らずイギリスの男の人は話好きが多い。
夫は仕事しているスティーブに一日中話しかけていた。
スティーブもいい人なので夫に付き合ってくれた。
私はスティーブの仕事の邪魔になるのではと心配になった。
朝8時半に来て4時まで仕事をしていってくれた。

スティーブが帰ってからずい分おしゃべりしていたねと夫に言うと
いつも一人で家にいるから人がいると興奮してしまってと言っていた。
私と話していても私の興味の無い話は花が咲かない。
男同士で盛り上がる話もあるのだろう。
それにしても良くしゃべる男だ。

脂肪分抜きダイエット

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先月末から夫が薬を服用するダイエットを始めた。
去年15キロ以上体重を減らしていたが元に戻ってしまった。
ゴールの見えない挑戦はいろんな出来事で折れてしまう。

今回のダイエットは久しぶりに会った栄養士さんの提案だった。
使用する薬は身体が脂肪を取らないようにする薬だそうで
もし脂肪分を食事から取った場合体外に脂を出そうとする。
ひどい場合はトイレから出られないほどだそうだ。
そのため脂を含んだ食べ物、デザート、バター、チーズ、牛乳もだめ。
調理法も油もバターも使えない。
肉、魚は食べても大丈夫だが油を使って調理できないので
料理する私はけっこう頭を悩ませている。
こんな食事法に変えるだけで薬を使わなくても痩せられるよと
私が本気交じりの冗談を言った。
もともと無い料理のレパートリーが更に狭まってしまったが
何とか続けている。
先週栄養士さんと会った。
前回から3週間ぶりでダイエットを始めてからは1週間だった。
体重を計ると前回から5キロも減っていた。
これにはみんなが驚いた。
とりあえず薬によるはダイエットは3ヶ月の予定。
これで少しでも膝の治療に近づければいいのだが。

夢の中

昨日私は早番だったので朝6時から働いていた。
9時すぎの休憩で夫に電話した。
これは早番のたび。
いつもより呼び出しの回数が多かったのでまだ寝ているかなと思った頃
電話に出た夫。
夫はここ最近携帯を新しくしたくて色々と調べていた。
めぼしい物を見つけて近日中に買おうかなと言っていた。
電話で夫が携帯電話を買ったよと言った。
最初の予定より10ポンド高くなったけどと言うので
お金は足りたのと聞くとぎりぎり大丈夫だったと言う。
今、携帯会社からの確認のメールを待っているところだと言っていた。

仕事が終わって2時過ぎに家の戻る。
夫の最初の質問は今日電話くれた?だった。
私の頭の中は?マークでいっぱいになった。
電話したよ。そしたら携帯を注文したって、と言うと
私と話していたのは夢だったと思っていたと言う。
そして携帯は注文していない。
どうやら夫はソファで転寝中携帯の夢を見ていた時に
私の電話に出たらしい。
それも夫の中では夢の一部だったようだ。
しかし夫と話した私はしっかりした話し口調の夫が
まさか夢の中だったとは信じられない。
全く起きたばかりの声ではなかった。
いつもの落ち着いた声で細かいことまで説明してくれた。
夢の中にいる人があんなにしっかりと話ができるものかと
私のほうが感心してしまった。

夢見るほど欲しいなら買ったらと夫に勧めた。
夫の不思議な世界はまだまだ続きそうだ。