続イギリスで始めたこと

2001年からイギリスに住んでいます。 人生何があるかわかりません。思いもしなかった異国暮らし。 日々の生活の中で思うこと、発見したこと、出来事などを書いています。

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母、その後3



日本に着いた翌日母の病院を訪ねた。
母が骨折する前日に電話で話して以来でほぼ2ヶ月ぶりだった。
母は私が来る日は知っていたものの私の顔を見ると
ぽかんとしたような反応だった。
リハビリは毎日2時間ほどで母はもう杖で結構歩けていた。
杖無しでも歩けるよと数歩歩いて見せた。

母は私の顔を見たら退院できると思っていたようだった。
最初の週の金曜日に医師、理学療法士、看護師、家族、患者で
状況の説明があった。
母はそれは退院に向けてのものだと思い込んでいたようで
私が行ってから4,5日は私の言うことを聞いていなかった。
3ヶ月はリハビリのためにこの病院にいること、
母の退院時に合わせて私がまた来ることを何度か言っていたのだが
帰ってきたいなら帰ってくればいいしょと簡単に答える。
私は母が上の空なのがわかり母の認知症が
始まってしまったのではないかと心配になった。

説明会で母はまだ帰れないことを理解した。
翌日母に前日に説明されたことがわかったかと聞くとわからないと言う。
もう一度一から説明をし直した。
母が自分の家に帰って一人で生活ができるようになるまで
リハビリが必要なので今すぐには帰れない。
7月末の退院に合わせて私が帰ってくると言うと
「帰ってくるの?」と初めて聞いたような顔で聞きなおした。
やっぱり母は聞いていなかったのだ。
また翌日見舞いに行くと母は
「昨日帰ってくるって言っていたけどそれはどういう意味?」と訊かれた。
ずっとは帰ってこれないけれど3週間ほど
母が一人で生活できるように見守ると言うと
少し安心した顔をした。

2週目に入って見舞いの時間帯が悪かったようで
寝入りばなだったり、深い眠りに入っているときだったりで
母はしばらくボーっとしていることが多かった。
2週目も母の頭は大丈夫だろうかと不安だった。

3週目に午前中だと母はまだ疲れておらず
頭もはっきりしていることがわかりその時間に見舞いに行った。
3週目は以前の母と同じだと安心できた。

母の回復は目覚しかった。
杖を持たせれば理学療法士の方がそんなに早く歩かなくてもいいと
言うほどスタスタと歩いていた。
杖無しでも長い病院の廊下を難なく歩いていた。
母は家に帰りたい一心で頑張っているのがわかった。
出された食事も残さず食べる。
説明会でも医師は健康状態はとてもいいと言っていた。
その説明会で母は夜中にトイレに行くとき
看護師さんの手を煩わすのが申し訳ないと言った。
婦長さんはそれは自分たちの仕事だから気にしなくていいと
言ってくれた。
その時医師が夜中のトイレも一人で行っても大丈夫と言った。
しかしこれが裏目に出てしまった。

11日母の身元責任者の従兄弟に電話が入った。
夜中トイレに一人で行った母が転倒したと。
幸い怪我はないとも。
母は夜寝る前に睡眠薬を飲む。
その状態でトイレに行くのは心配だった。
14日あたりから母は左脇腹が痛いと言い出した。
14日に1時間だけ母は理学療法士、ソーシャルワーカーと
自宅訪問をした。
自宅に戻ったらどのように暮らすのかを見て
必要であれば手すりの設置などを決める訪問だった。
その日母は病院ではしない体勢を取ったので
筋肉痛ではないかと言っていたのだが
しばらく痛みが続いていたので19日にレントゲンを取ってもらった。
母にどんな痛みと聞くとしびれる感じと言っていたので
嫌な予感がしていた。
その予感は的中。
左肋骨の8番目が骨折していた。
医師の説明によるときれいに折れていて肺を傷つけるような
状態ではないのでバンドか湿布で対処できるそうだ。
さらに医師が言うには過去にも肋骨を折った痕があると。
自然に治っていてどうやら母は痛みに強いようだ。
しかしこれ以上骨折されると家に帰れなくなる。
病院に母の夜中のトイレ付き添いを頼み
母にもきつく看護師さんを呼んで一人でトイレに行かないように
言い聞かせた。

滞在最終日も病院で説明会があり
その後自宅に手すりを付ける工事の見積もりをもらい
申請の手続きまでしてもらった。
あとは私がいない間従兄弟の立会いで工事をしてもらい
母が戻ってくるときには手すりは付いていることになる。

とりあえず今回できることはやってきた。

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kemmiさん
大変でしたね。
...というより、なんか、きっと今のkemmiさんの気持ちを思うと胸がきゅう〜〜〜〜ってなります。
だれもが年はとるし、自分のことならなんでもへっちゃらだと思うけど、離れた親のことはきついですね。
でも、それぞれの立場で自分にできることをするだけです。それしかないです。がんばろう!

2013.06.29 00:10 TSU #- URL[EDIT]

うちの母も睡眠誘発剤のようなものをのんで寝ているようです。(最初どうなの?と思ったのですが、よく眠れるので昼間の疲れが違うそうです。)夜中のトイレともいってますからから、身につまされます。自分のことのように読んでいます。でも、上のTSUさんのおっしゃるとおりですね、できることをするしかないです。退院時に帰って差しあげられるのは、お母様はどんなに心強いことでしょうね。Kemmiさんも安心ですね。

2013.06.29 03:01 ぽん #.I57DTE6 URL[EDIT]
お疲れ様です!

ご心配ですね。
おかあさま、どうか 早く痛みが取れますように。
離れていらっしゃると、kemmiさんのご心配も
ひとしお大きいのでしょうね、お察しします。

落ち着いた、日常生活が戻りますように!
応援しますね、がんばりましょう~![腟究–‡絖—:v-91]

2013.06.29 10:50 しろうさ #WGv/JGO2 URL[EDIT]
TSUさま

ご心配かけます。
同じ日本国内にいても大変な方々もいますから
仕方ないですね。
頑張れる気力体力がまだありそうなので頑張ります。

2013.06.30 01:41 kemmi #- URL[EDIT]
ぽんさま

ぽんさんのお母さまも薬をのんでいらっしゃるのですね。
実は母は2,3年前にトイレに起きてつまずき
顔をすりむくことがありました。
それでその時に介護保険を使ってポータブルトイレを購入しました。
ベッドのすぐ横に置いて夜中はそこで用を済ませます。
それで安心だったのですが病院はトイレまで歩いていくので転倒しました。
今度帰ってきたら美味しいものを食べようねと
行っていた母の顔が忘れられません。
私も楽しみです。

2013.06.30 01:46 kemmi #- URL[EDIT]
しろうささま

応援ありがとうございます。
心強いです。
また1ヵ月後に日本に行く予定なので
なかなか落ち着けそうにありません。
とにかく母が元の生活に戻れるようになるのを
願うばかりです。

2013.06.30 01:49 kemmi #- URL[EDIT]

睡眠導入剤を飲んでいたことがあるので、薬が切れていない時のボーっとしが感覚がよくわかります。夜中トイレにいく時も、ただ眠いのとは違う種類の強制的な眠気を感じながらでした。そういった状態で、更に骨折の治療中となると、余計に不安定になってしまいますよね。

いくら仕事とはいえ、看護師達の手を煩わせたくないという気持ち、すごくわかります。ある意味これもすごく日本人的感覚なのかもしれませんね。

Kemmiさん、イギリスに戻ることは容易では無かったと思います。お母様の退院に合わせた日本帰国、すぐに実現するといいですね。

2013.06.30 06:57 おゆり #mQop/nM. URL[EDIT]

お疲れ様です。
Kemmiさん、お母様...。
どちらのお気持ちを思っても身につまされてしまうんですが、でも、ほんと...Kemmiさんもお母様も、どちらも精一杯がんばってらっしゃる姿に勇気づけられてもいます。
おふたりともがんばれ~~!

2013.06.30 15:05 tuguki #- URL[EDIT]
おゆりさま

こんにちは。
眠剤とはやはり強制的な眠りなのですね。
特に母の年代は人の手を煩わせたくないという思いが強いですね。
でもこれ以上怪我を増やされると困るのです。

もう航空券は取り来月末にまた日本です。
忙しいですが今年は仕方ないですね。

2013.06.30 20:26 kemmi #- URL[EDIT]
tugukiさま

ありがとうございます。
日本にいる友達も親に関しては大変でした。
どこの住んでいるに係わらず誰もが直面することなのですね。
本当はもっと先のことまで考えなければならないのですが
今は手一杯。
今は今だけのことを何とかします。

2013.06.30 20:30 kemmi #- URL[EDIT]
老いる・・・

歳をとると皆同じようになっていくのかとちょっぴり
自分の未来に霧がかかったような不安を感じてしまいます。
避けては通れぬ、老いる...ということ。
日本と英国と行ったり来たりでkemmiさんの気苦労が
痛い程わかります。介護疲れで倒られませぬようにと
祈り願うばかりです。
お母様の我慢強さは昭和の女性の根性を彷彿させ、
我母のことを思い出します。

先日しばらくぶりに母のお見舞いに行って来ました。
今のところ落ち着いています。問いかけにもかすかな
反応がありました。帰り一人で乗ったエレベーターの
鏡に映るどうしようもできない自分に泣けてしまいました。

2013.07.02 07:15 北の旅烏 #- URL[EDIT]

イギリスに帰ってらしたんですね。お帰りなさい。
お母様心配ですね。遠く離れているとなおさら。

私は、もうすぐ90になる祖母と、今年で70の母が2人暮らししていて、祖母はいまだに自転車に乗っているし、母は、目が不自由なので、彼女達のことを思うたびに、胸がひりひりします。

お互いできるだけのことをしましょうね。

2013.07.02 12:12 かよ☆かあちゃん #- URL[EDIT]
北の旅烏さま

老いていく。
自分はどうなるのだろう。
何時までも元気でいたいけれどこればかりはわかりませんね。
しっかりしていると思っていた母ですが
やはり年相応に老いています。
今回は自宅に戻って生活できるようにしてあげたいのですが
次に何か起こったら他の事を考えなければ
いけないのだろうと思っています。

2013.07.03 06:56 kemmi #- URL[EDIT]
かよ☆かあちゃん

おばあさまとお母さまが2人でお暮らしになっているのですか。
やはり離れていると心配ですよね。
すぐそばに居られたらいいのはわかるのですが
それができないからやれることをやるしかないですね。

2013.07.03 07:01 kemmi #- URL[EDIT]
良かったですね

帰国して、お母様のお顔を見たら、少しは安心できたのではありませんか?
お母様はkemmiさんの顔を見たから、リハビリを頑張ったのではないでしょうか。
お母様が元気になられる事を、願ってます。
季節の良い時季の帰国で、良かったですね。
私は、北海道の一番良い季節を東京で過ごしてます。

2013.07.03 21:44 あっけまま #- URL[EDIT]
あっけままさま

最初の2週間はもう夏を思わせるようないい天気でした。
実家でただ一人過ごすのは寂しかったですが
母と父の顔を見れてよかったです。
今月末に母の退院に向けてまた里帰りです。

2013.07.04 05:07 kemmi #- URL[EDIT]

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